腹もこなれてきた。まだ薄明るい夜市は、既に人、人、人。 ちなみに、こちらでのおっさんのデフォルトスタイルは、肌着っぽい半袖シャツの裾を、折り目のついたパンツにインして、革ベルトであるらしい。日本の竹下通りとアメ横と縁日を、足しっぱなしにした感じ。メニューを見ると、珈琲の文字があって、メニューの文字の頭に、葉っぱの様なマークが一つ二つ三つと付いている。
周りはうっすらと夕暮れ。
歩き回るのも飽きたので、タクシーを拾って士林夜市へ。
運転手には、ガイドブックに書いてあるままの地名の発音は、まず通じない。
そして英語も通じない。
なので、ガイドブックや地図を渡して、
「ココ!」
と指し示す。
人波に紛れて、まずは屋根のある市場へ向かう。
客を呼び込む声。
香ばしい匂い。
油の匂い。
甘い匂い。
何だからわからない匂い。
渦巻く活気に、ただただ圧倒される。
台湾へ来たらこれだけは!と決めていたものがある。
かき氷だ。
おっさん三人で仲良くかき氷だ。
暑さと湿気で朦朧としていたので、かき氷屋の女の子に誘われるままに、フラフラと椅子に座る。
三人で一つでもOKというので、マンゴーミルクかき氷を一つ。
キメが細かいからなのか、サクサクといくら食べても、キーンとこない。
うまい。
しかし、思い描いてたマンゴーかき氷とーちがうんだよなぁ。
なんというか…こう…ビジュアル的に。
ほら、マンゴソースがでろでろと溢れんばかりの写真とかさあ。
I君は、隣の生ジュース屋の親父と何やらやりあって、ミックスジュースを購入。
その場で選んだ果物を、ミキサーにかけてくれるらしい。
私「何、選んだの?」
I「あそこの白いゴツゴツしたのです。後は、適当にお任せで。」
どれどれ一口頂戴…。
「これ、ゴーヤじゃねーか!」
美味いとか不味いとかじゃない。
健康的な味だった。うん。
台北に来てから思っていたんだけど、すれ違う女性が皆スタイルが良い。
すれ違う女性が皆、モデルじゃないか?と思うくらい。
人の波に乗って、ぶらぶらと通りを歩く。
洋服を売っているすぐ横で、揚げ物の屋台があったり、かき氷屋の前で(営業妨害じゃないか?)女性下着が陳列されていたり。
カップル、家族連れ、観光客。
幼児から、じいさんばあさんまで。
ごちゃ混ぜだ。
暑さと人混みに酔ったおっさん達は、涼を求めてカフェへ。
店員は若い子ばかりで(十代?)日本語が全く通じず。
もちろん、怪しい英語も試した。
店員が、キャーキャー騒ぐだけだった。
「これ、人気メニューのランクなんじゃね?」
んじゃ、トップ・スリー(葉っぱのマークの数が多い順)を注文すれば間違いないはず。
間違いないはず。
そう、誰もがそう思ったんだ。










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