おまけに、タバコを吸いながら寿司をつまむファンタジスタに翻弄され、実力の1/3も出せずに早々に自主退場。
しょぼくれながら電車に揺られる帰り道、いつのまにか沸々と湧いてきた怒りが、程なく全身を支配した。
駅に降り立った私の足は、意識することなく、ある店へと向かっている。
通行人を追い越し、向かってくるのをやりすごす。
煌々と明かりを灯したその店は、私の怒りをすべて受け止めてくれるような、ふとそんな気がした。
食券をカウンターに叩きつける(うそ)。
オレの怒りを鎮めてみろと。
いやすいませんスタ丼一つください。すいません。
あ、水はセルフですかそうですか。
5分と待たずに出てくる丼。
塩分?眠たいこと言うな。
カロリー?バカ言うな。
コレステロール?…すいません今夜だけ許してください。
勢いに任せ、がつがつと飯をかきこむ。
これだよこれ。!
肉を噛みちぎり、飯をかき込み、味噌汁をすする。
ぷふー…。
一気に平らげた後は、満ち足りた幸福感だけが私を包んでいた。


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